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タチウオ

タチウオってどんな魚?

世界中の熱帯・温帯域に広く分布している。国内での主な漁場は、北海道南部から九州南岸の日本海、太平洋沿岸、瀬戸内海など。愛媛、長崎、和歌山、大分、鹿児島などで漁獲量が多い。西日本での漁獲量が多く、あまり馴染みのない地域の方も多いだろう。定置網や小型底びき網で漁獲される。
水深50~100mの浅場、泥質の海底に生息しており、昼間は深部、夜間は捕食のため浅部へ移動する。寿命は5~8年、体長は最大1.5mほどで、50㎝前後に成長するまで5年ほどかかる。小魚や甲殻類を食べる肉食魚。
銀白色の細長い刀のような形状で鱗がなく、キラキラとしたグアニン質の層で体表を覆っている。この光沢のある銀色の魚鱗箔は、マニキュアやアイシャドウなどの銀粉、銀箔紙、模造真珠の原料にもなっている。背びれは暗色で長く、尻びれは皮下に埋もれて見えない。背びれを細かく波打たせてゆっくり泳ぐ。急いでいる場合は体をうねらせ水平に泳ぐ。深海で生き残るため、体を直立させて影の範囲を減らしている。尖った頭部で下あごが突き出ており、鋭い歯を持つ。剃刀状の犬歯で、釣りの際の仕掛けには針金を使うほど。

由来

・姿形が太刀に似ていることから「太刀魚」。
・まっすぐに立ち泳ぎする姿から「立魚」。

cutlass fish(英名)

湾曲した剣のこと。船乗りに多く用いられた。

sabre(仏名)

西洋の湾刀のこと。

別名「スーパードラゴン」!?

釣り人にも人気な魚、タチウオ。その大きさによって独特な呼び名がある。1.2mを超えるものは「ドラゴン」、それ以上のサイズは「スーパードラゴン」「神龍」などと呼ばれており、1㎏で5000円を超えることも。
また、釣り人の間では太刀魚の体高を指何本分かで表現し、サイズの基準にしている。中には、指12本分(手の平を平行に並べるより大きい)の超ビッグサイズにお目にかかれることも。まさしく「スーパードラゴン」!!

幽霊魚

魚群探知機から突然姿を消す、かと思ったらまた映り込む。神出鬼没なわけは、タチウオが立って泳ぐから。立ち泳ぎの姿だと探知機から見えづらくなってしまうんですね。これが餌を追いかけるときは横向きになって泳ぐので、探知機にはしっかり映っています。とはいえ、これは昔の探知機の話なので、技術が進歩した今なら、こんな逸話は生まれなかったかもしれませんね。

実は…おいしさに定評のある魚、タチウオ

平成18年に徳島県内の漁師を対象に行ったアンケート調査では、数ある高級魚を抑え堂々の1位!お隣の韓国では、日本以上に人気の魚種で国民魚とも言われている。「갈치(カルチ)」と呼ばれ、煮付けにして食べるのが定番。
水分が多めで、繊維質が少ない白身。クセや臭みがないので、様々な料理に合わせやすい。鱗がないので下処理も簡単。塩焼きや煮付けにしたり、すり身にして揚げたり、南蛮漬けや天ぷら、唐揚げなど、幅広いレパートリーを楽しめる。
新鮮なものは刺身もおすすめ。薄い皮ごと刺身にすれば、皮身付近の甘みも楽しめる。コリコリとした歯ごたえで、クセのない脂と上品な甘みが特徴。脂が多いのでとろりとした食感を楽しめる。さっぱりした白身と濃厚な旨みを感じられる。
加熱しても固くならないので、火を通したメニューもおすすめ。旨みがグッと増し、きめ細かな身質を楽しめる。肉質が柔らかく煮崩れしやすいので注意しよう。
塩焼きにすれば、香ばしい脂の風味を堪能できる。たっぷり脂の乗った太めのものを選ぼう。銀色の表皮が破けないように注意すること。
子持ちのタチウオは煮付けがおすすめ。
ムニエルにする場合は、片栗粉をまぶして身崩れを防ぐのがコツ。
食用には1メートル前後のものがおすすめ。
下ごしらえする際には、骨が固いので三枚におろし、身が柔らかいので骨はしっかり取り除いておく。軽く塩を振り時間を置くと、水分や臭みが抜け身が引き締まる。

栄養たっぷり、タチウオ

DHAやEPA、オメガ3系脂肪酸が豊富で、高血圧・動脈硬化・脳卒中などの予防を期待できる。また、ビタミンやミネラルも豊富で、ナイアシン(ビタミンB3)は肌荒れ防止に、リン・ビタミンDは骨や歯を強くするのに役立つ。