
あなごは夜行性
アナゴ類の多くは沿岸から内湾の水深100m以浅に生息し、夜行性の魚で、尻尾で器用に砂泥の海底に潜り込み、頭だけを出したり、岩陰や海底に身を隠したりして、日中を過ごしています。夜間には捕食のため海底付近を徘徊します。雄よりも雌の方が寿命が長く、発育が良いと言われています。雄は40㎝前後のものがよく漁獲されますが、雌は1m以上にまで成長します。ただ、穴子の生態については解明されていない部分が多く、さらなる研究が続けられています。
神奈川のあなご
熱帯から温帯域にかけて広く分布しており、国内では南日本を中心に多く分布しています。主な水揚地は、東京湾全域、瀬戸内海、有明海。漁法としては、狭い穴の中を好むアナゴの習性を利用したあなご筒漁や、砂地に潜むあなごを底びき網で漁獲します。
また、「小柴のあなご」は神奈川県のプライドフィッシュとして登録されています。東京湾に面した漁港が、本県における主なあなごの漁獲地です。ストレスがかかると風味が落ちてしまうため、漁獲から出荷まで細かいところに気を配ることで、鮮度を生かした美味しさが人気の秘訣となっています。
意外とヘルシー
豊富なビタミンA・E・Dを含み、低カロリー・高たんぱくである穴子は、とってもヘルシーな食材で、夏バテや疲労回復にぴったり。柔らかく、さっぱりとした口当たりで、白身魚なので、淡白な味わいが特徴です。地域ごとに調理方法に違いがあり、関東では寿司や天ぷら、関西では白焼きや蒲焼きにするのが定番。
また、旬は夏と冬の2回あると言われています。6月~8月に旬を迎える穴子は、「夏穴子」や「梅雨穴子」と呼ばれ、脂が少なく淡泊な味わいが特徴です。あっさりしているので、この時期の穴子は天ぷらがおすすめ。また、冬前には春の産卵に向けて脂がたっぷり乗ったものが楽しめます。煮穴子にすると濃厚な味わいを楽しめます。
ウナギそっくり!?
ウナギにそっくりな見た目ですが、上顎が出ており、目が大きく、尖った尾びれを持ち、鱗を持たない、全身は薄茶色で白い斑点が見られる、などよく見ると違いがはっきりしています。
天敵はタコ
あなごにとって、最大の天敵の一つであるタコ。柔軟な体を活かしてあなごの巣穴に入り込み、鋭いくちばしで噛みつき、しっかり吸盤で捕えて捕食します。時には丸呑みにしてしまうことも。
そのため、あなごを保護する対策が取られることもあります。例えば、あなご筒を使った漁法では、タコが入りにくい仕掛けの構造を作ったり、タコを捕獲するため別の罠を先に仕掛けたり、タコの侵入・捕食を防ぐため、あなご漁では様々な工夫が行われています。
ただ、タコとあなごの関係は、海の生態系において重要なバランスを保っているため、漁業関係者はあなごとタコ両方の生息状況も考慮し資源管理を行っています。
美味しい穴子の見分け方
身が白くて分厚く、特に身が白くてツヤのあるものがおすすめ。
食べたエサが残っている可能性が高いため、腹が張っている個体は傷みやすい。なるべくすらっとした形の穴子を選ぶこと。
細長い形状、白い斑点模様が、まるで秤竿の目盛りのようだったことから「はかりめ」とも呼ばれています。皮部分に白い斑点が出ているものは、新鮮なあなごの印です。また、鮮やかな血の色、ぬめりのあるものも新鮮な魚の証拠。是非、美味しい穴子を見極めてください。


